ハチ博物館(2)

○世界最大のハチの巣
直径60センチ、高さ4.1m、29匹の女王蜂の共同作業で作ったもの。現在は、蜂天国に高さ6.5mのものがあるから、実は世界最大ではない(ノД`)

世界最大ではなくなったけれど、違う巣の蜂を共同作業させるのは画期的な技術である。

この作品の制作方法のビデオがあった。それによると、

1.心棒となる木を立て、それを囲む小屋を作る
2.まず、キイロスズメバチに綿のついたエサをくわえさせて、その蜂を追跡し、蜂の巣を発見する。蜂の飛ぶルートは決まっているので、途中で見失ったらまた違う蜂を捕まえて追跡する。
3.蜂の巣を掘り出す。蜂を殺さず、眠らせず、防護服を着た状態で掘る。
4.ダンボール箱に入れ、なじむまでしばらくその場に置いておく。
5.蜂の巣を、真夜中に数個ずつ、蜂の巣をトラックで小屋に移動する。蜂の巣は合計29個。
6.小屋の中に蜂の巣をセットし、棒で叩いて蜂を追い出す。10数万匹の蜂が乱舞。アカシアの香りのスプレーを一日三回、8日間にわたって小屋内に吹き付ける。これは、蜂が小屋全体を自分の巣と勘違いさせるための調教である。また、巣の違う蜂は本来殺し合うが、匂いで一つの家族と錯覚させることができる。でも、実際はこの行程で、蜂が争い大量死。蜂にとっても大変。
7.外被から巣板を取り出し、中に心棒を通して29個連結する。
8.小屋から100mのところに人工のエサ場を作る。エサはマグロ、鶏肉、砂糖、蜂蜜など。一日10キロ。巣材は杉の木の皮を蜂が勝手にはいで持っていく。2週間で世界最大の蜂の巣の形ができる。
9.蜂の数は9〜10月頃がピークで、後は働き蜂がどんどん死ぬ。オス蜂と、女王蜂がその後生き残るが、交尾、産卵後、双方死亡。新しい女王蜂は卵から孵り、巣を捨てて、腐った木の中で越冬。
10.蜂のいなくなった小屋を壊して作品をトラクターで立てたまま運搬。蜂の巣は博物館の天井から搬入。

力作ですm(_ _)m

○世界最巨の蜂の巣
直径2m25cm、高さ2m70cm、胴回り6m60cm
1996年に女王蜂84匹、1997年に30匹使って完成。働き蜂は約50万匹。

この作品、「ハチ」の文字が表面に浮き出している。こういう技を使えるのは富永氏だけらしい。また、古い蜂の巣に新しい蜂の巣が接ぎ木状態でくっつくのも普通のやり方ではありえないらしい(蜂は古い蜂の巣を見つけると、噛み砕いて壊してしまうので)。

「蜂になった男」によると、富永氏が自分の手を使って、蜂を誘導して作らせたものだそうだ(詳しいやり方は本を読んでね!)

「手で誘導」なんてことをしたら、蜂にさされることもあるんじゃ?・・・当然。というわけで、富永氏は、毎年、春先にわざと蜂に刺されて、蜂毒に対する免疫をつけているそうだ(゜Д゜)

何の説明も無しに置いてあった作品。

とりあえず、写真を撮って、後で「蜂になった男」を見たら、中央下側の巣は、「下から上に作らせた巣」だとのこと。

蜂は普通、上から下に巣を伸ばすが、角度をちょっとずつ変え、下側に隙間を無い状態にして、逆方向に巣を作るようにさせたらしい。

このような説明看板をつけてくれれば興味深く見られたのに・・・。ホントに説明少なすぎるよ(ノД`)

○聖火ランナーの形の蜂の巣
1998年の長野オリンピックにあわせ、1995年6〜11月に作成した。心棒が一本入っているだけなのに、どうしてこんな形になるのか?

この方法についても、「蜂になった男」に書かれていた。「蜂の作業には無駄が無く、飛行コースも最短距離を飛ぶ」という習性を利用したものだ、とのこと(→これも詳細は本参照!)

展示室の一角に絵が数枚、展示されていた。近づいてみると・・・

○ハチアート
蜂の体のパーツで描いた絵。オオスズメバチ、キイロスズメバチ、ミツバチ、クロスズメバチ、アシナガバチ、カリバチ、ジガバチなど使用。「ドラエモン」「恋心」等の作品があったが、拡大してみると、蜂の頭や脚のオンパレードでかなりグロ(ノД`)

売店ではこのようなものも売っていたが、この博物館をとことん楽しみたいなら、「蜂になった男」の購買は必須だと思う。

富永氏のおいたちから、各作品の裏話、家庭でできる蜂対策まで興味深い話が満載。1500円+消費税だが、それだけの価値はあった。

●ハチ博物館(望岳荘内)
長野県上伊那郡中川村大草4489、0265-88-2033 9〜17時、
毎月1日間(不定期)と12月29日-1月3日休、300円

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