|
|
長野県大鹿村は、信号機とゴルフ場が一つも無い村である。この村には「中央構造線」という断層があり、そのため、地滑り、土砂崩れ等の災害が多発、多数の犠牲者も出ている。しかし、この村ではそれを逆手に取って?、中央構造線博物館を作ってしまった。この博物館は私のお気に入りで、今回が3回目の来訪である。
|
九州から本州の真ん中を貫いておそらく太平洋に抜けている長い断層だが、南から伊豆半島のプレートがぶつかってきたため、中央構造線は大きく湾曲している。 断層といえば、目で見て何mずれているかわかるものが多いが、中央構造線は1億年にわたってずれ続けたため、数百キロのずれになってしまっており、そのため、全く違う種類の地層が接している。 |
![]() ![]() 茅野以南のR152が直線的な国道なのは、中央構造線に沿っているからである。断層沿いの地層が柔らかいため、浸食を受け、そこに谷ができた。断層面が傾いているため、断層と谷の位置がずれている。 |
![]() |
![]() ![]() 博物館には岩石園があり、「中央構造線」と書かれた線の左右に、それぞれの地域で採取された岩石が置かれている。 この線が実際の構造線であるかのように書かれた本があるが、最近の調査で、構造線はここの数十m左側を通っていることが判明した。 |
この博物館の特筆すべき点は、学術の方(河本氏)が常駐していて、マンツーマンに近い状態で質問やり放題なこと。
掲示されている説明も懇切丁寧である(^_^) |
![]() ![]() 一階展示室。北川露頭からはぎ取った地層(左)や、動く地層模型(右)が展示されていた。 |
![]() ![]() 太平洋のプレートがアジア大陸に沈み込むさい、海のプレートが運んできた岩石が層状にはぎ取られ大陸のへりにくっついた。これを「付加体」という。そうやってだんだん大陸のへりが成長していき、あとで大陸からはなれて日本列島になった。だから日本列島の土台は、遠くの海からやってきた付加体でできている。大鹿村では、浸食を受けた結果、これらの多種多彩な地層が露出している。泥岩、砂岩、赤いチャート、石灰岩、かんらん岩、溶岩由来の緑色岩等。これらは日本列島の土台になっている地層である。名前も「三波川帯」「御荷鉾帯」「四万十帯」「秩父帯」等、これらの地層が広域に広がっていることを示している。 |