スナック サンゴ(2)

カポネオであるが、秋月氏がこの楽器を考案したのは昭和40年頃だそうだ。

カポネオの名前の由来は、「カポ」+「ネオ」←「ポカ」の逆+本名・米造の「ヨネ」の逆。

これを量産して商品化する話もあり、スポンサーになった会社がプラスチックの試作品を作ったが、直後に社長が急死し、商品化の話はお流れになった。というわけで、現在も、カポネオは一個一個彼がチェンソーや、刷毛、ゴムひも等を使って手作りしている。

カポネオの特許を取ったのは平成11年。

秋月氏は、「カポネオの基本的な鳴らし方もあるけれど、こういうこともできるんだ」と言い、「カメラ」「流氷の天使」「東天紅が卵を産むところ」「赤ちゃんの泣き声」「鶴」等、カポネオを使った芸を披露した。「カメラ」「流氷の天使」は、練習無しですぐにできる瞬間芸。ハハハ、面白い。

面白いと思ったので、「カポネオ一個譲って頂けませんか?」とお願いしたら、「手間賃分はいただきますよ」ということで、一個2500円で譲って下さった。カポネオに「11」という数字がついているので、何かと思ったら、以前、子供にカポネオを配って使い方を教えた時に、カポネオの区別をつけるためにふった数字だ、とのこと。

自宅に持ち帰り、私も童心に帰って家族相手に「カメラ」と「クリオネ」。あまりのバカバカしさに家族、笑。この楽器が量産されずに本当に残念だ。
肝心の演奏については、秋月氏に教わったのにもかかわらず、なかなかそのとおり弾けない私。不器用だなぁ(ノД`)

カポネオにはいくつかバリエーションがあるそうで、シンバル部分を二つに増やし、こすって音を出す部分をつけたカポタンギロというのを見せていただいた。

★この他、カポネオの子供のような楽器・カポタンというのもあるらしい。

こちらは、自作の18弦ギター・サンゴーン。フレット無しで、18弦もあるため、演奏が難しいらしい。

秋月氏の経歴だが、大正13年・喜界島生まれ。半漁半農の島で、大きな魚も捕れるし、珊瑚礁もあるし、ということで、店名がサンゴ。

天井の巨大な魚拓は、同郷の友人の戦利品らしい。

音楽の才能を見いだしてくれたのは柳家金五郎で、彼にビクターの偉い人に紹介されて、三沢あけみ「想い出のサンゴ島」という曲を作った(昭和42年)。

「聖徳太子の歌」のレコードを出したこともあるそうだ。

そんな才能がオリジナル楽器の製造に結びついたんだろうな。自分で楽器を演奏する才能がなければ、楽器を作るのは無理だと思う。

秋月氏は手先も器用。カポネオの細工も丁寧だし、鍋敷きのパーツを分解して鏡の台、鍋敷き、手振り浮動等を作る技法も自分で編み出したそうだ。創意工夫ももちろん必要だが、不器用な人間にはマネのできないことだ。

天は人間に二物以上のものを与えるのだなあ(゜Д゜)

「聖徳太子」という芸名であるが、夢の中に聖徳太子が出てきてお告げをしたので、これが芸名になったそうだ。

部屋の中に聖徳太子を祀った自作の神棚があった。後光が大量のカポネオでできていた。聖徳太子が与えてくださったインスピレーションがカポネオに結びついたから、カポネオの後光ということらしい。

秋月氏の楽器以外の「発明品」を見せて頂いた。

「痴漢よけブラジャー」。何かと思ったら、乳の部分にさわると、警報音が鳴る玩具だった。「こんなものつけて満員電車に乗ったら鳴りっぱなしですよ」と言ったら、秋月氏、「実用性考えてません」って。当然、特許も取ってない。

秋月氏、満面笑み→楽しそう(^_^;)

私と秋月氏が話をしている間中、奥さんも隣にいたのだが、寡黙な方のようで、ずっと無口だった。秋月氏が中座した時に、「奥さんも製作手伝ったりするんですか?」と質問したら、全くなさらないとのこと。内助の功に徹してますね。

こんな状況でえんえんと4時間以上。途中、食事もしなければまずいかな?と思ったのだが、この店、スナックなのに、乾き物しかないらしい(^_^;) ピスタチオナッツと、乾パンと、手作りのリンゴジュース。私が飲み食いしたものはそれだけ。美味しいものを食べに来たわけじゃないし、面白いお話が聞けたんで別にいいけれど。で、店を出る時の会計はカポネオ代2500円+1000円。おいおい、秋月氏、時給250円以下だよ〜。いいのかなぁ。

秋月氏の話では、この5階建てビルは自分の所有物。2階は人に貸しており、4階に居住、3階はカポネオ美術館になっているらしい。3階には照明がないので、暗くなると見られないから、今度は昼間、スナックの開店時間とは関係なく遊びにおいで・・・とのこと。

「生命の誕生」とかいう名前のオブジェもあるらしいし・・・どんなのかな。

←こちらは一階の店内にあったオブジェ。

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