ホテルSLの自走するSL(1)

川場村営ホテルSLD51は1977年に村が国鉄から買い取ったもの。以前は後ろに客車がくっついていて、SLホテルとして使われていた。だが、平成7年(1995年)に新館が完成すると客車は使われなくなり、私が2002年に行った時はとても廃な状態になっていた(レポ)。

その後、2004年に客車が撤去され、SLを塗装、レストアして空気コンプレッサー駆動で走らせようという計画が2006年から始まった。公式サイトを見たら金〜月曜日に一時間おきにやっているようなので、見に行くことにした。

ホテルSLの入り口付近は日曜日だというのに閑散としていた。
入り口前には「自走するSL」についてアピールする看板が。

200円払ってホームに入場したら、SLが煙を吐いて待機中だった。

SLの後ろは、客車が撤去されたので、レールが余っていた。この区間をSLが往復する。

三人ほどホームで談笑中の方々がいて、そのうちの一人は運転士さんだった。話しかけたら、この方、以前、国鉄で一年半ほどSLの運転をしていたことがあるらしい。質問したら、いろいろ教えて下さった。

鉄道博物館にあるシミュレーターよりも実際の運転は難しい。シミュレーターが操作できてもSLの運転は無理。

空気コンプレッサー駆動は、加圧蒸気の代わりに圧縮空気を使っているだけで、運転は昔のSLと同じ。→空気コンプレッサー駆動って、バッテリー駆動のミニ汽車みたいなものだと思っていたのだが・・・おみそれしましたm(_ _)m
煙突から煙が出るのは、演出用の装置。

○この汽車は川場村の所有なのでレストアすることができた。JRから貸与されているものだとこうはいかない。
○最初は塗装のやり直しだけのつもりだったが、手を入れれば走ることがわかり、結局こういう形で復活させることができた。
○普通の路線を走らせる場合、車検(?)通す必要があるが、ここの場合その必要はなかった(自分の家の畑でトラクターを運転するようなものだから)。

○空気コンプレッサー駆動は加圧蒸気に比べ、熱がかからない分、配管などの構造チェックは甘くてもよいが、大変なのは車体の足回り。少し狂いが出ただけで車軸が回らなくなる。
○SLの蒸気バルブのタペットクリアランスは1ミリ単位の調節が必要。調節できる技師の人はとても少なくなってきている。また、バルブタイミングの調節も重要。バルブタイミングが狂うと、しゅっぽ、しゅっぽ、という音のタイミングが狂ってくるので運転していてわかる。

停車中は出入り自由なので運転席に入ってみた。
前方のボイラーが熱を発しているのがわかった。演出用の蒸気発生器が作動しているのだろう。
炭水車には大きな機械と薪が積まれていた。機械の方はディーゼル駆動の空気コンプレッサー、薪は蒸気を発生させる燃料として使うそうだ。

私の他の客はカメラ持った男性が一人と家族連れ(お母さんと子供二人)。子供は運転席に座ったり、ホームを走り回ったり、楽しそうだった(^_^)

午後4時、実演開始。運転士が炭水車に乗り込み、コンプレッサー始動。

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